*今回の法則*
ブルゴーニュグラスのように、膨らみがあって縁に向かってすぼまっているグラスは流れの幅が狭くなるので酸味が控えめになる。
ボルドーグラスのように、縁に向かってあまりすぼまっていない、ズングリしたグラスは流れの幅が広くなるので酸味が強くなる。
これを是非覚えてください。
さてさて、さらに興味深い注意点があります。
ブルゴーニュグラスのように外側から内側に角度がついてすぼまってゆくグラスでも、その一番膨らんだ部分から口径の縁までの距離、はたまたはそのグラスに注がれたワインの量によっては予想以上に酸を感じる場合もあります。
?????・・・・複雑になってきましたね。
やはり、ここら辺の話はワイン教室などで実際に見せて説明した方が良いようです。
いずれにしても覚えて頂きたいのは、味蕾の位置関係(見取り図)と基本法則です。
後はご自分でお持ちのグラスに水などを入れて飲んでみてください。
グラスの形状から予想できる液体の流れ方と、実際に舌のどの部分に大きく触れるのかなどを考えながら試してみるとポイントがつかめ、そのグラスでどのようなワインを飲むのが良いのか把握できるようになります。
* 見落としがちなグラスの厚み*
よくおしゃれな雑貨屋などでリーデルのグラスに形状が似ているものを見かけます。
たいがい値段もリーズナブルなので「形も変わらないし・・・」と購入された方も多いかと思います。
私も以前、リーデルのモンラッシェグラスに良く似た安価なグラスを買ったことがあるのですが、使ってみると期待した効果は得られない、ということがありました。
何故でしょう?
答えはグラスの厚みにあります。
リーデルのグラスは熟練した職人の手作業により、ひとつひとつ薄手に作られています。
雑貨屋で見かけるリーズナブルなグラスは機械で作られているものが多く、厚手にできています。
よって、ワインが口内に流れ込む時にこの厚みの幅により段差が生まれ、形状がほぼ同じグラスでも、その段差を落ちることによってワインの流れが変わってしまうのです。
大体においてそのグラスの形状から期待する流れの幅より狭くなってしまう為、良いワインを飲んでも「いまひとつ複雑味に欠ける」とか「味わいに広がりが無い」という印象になってしまいます。
グラスの厚さも無視できない要素のひとつなのです。
*余談ですが*
さて、ワイングラスのお話は今回はここまでなのですが、最後にグラスの厚さにまつわる余談をひとつ。
最近ビールグラスで、強く握ったらすぐに割れてしまいそうな、非常に薄手のグラスが流行っていますね。
ビール、発泡酒のCMで良く使われているアレです。
あのグラスで安価な発泡酒を飲んで「こんなに旨い発泡酒は初めてだ!」と思った方いませんか?
かく言う私もその経験者のひとりなのですが、これもそのグラスの薄さゆえのことなのです。
往々にして発泡酒はビールと比べると安価な分、旨味に欠け酸味を強く感じるものが多いのですが、その薄手のグラスで飲むと充分な旨味、甘味が感じられあまり酸っぱくなりません。
これはそのグラスが薄いためビールが口内に流れ込む時に段差を落ちることなく(障害が無く)スムーズに流れ(衝撃を受けることなく)、余分な発泡をしないからと思われます。
二酸化炭素の発泡による刺激(酸味)が控えめになる分、旨味&甘味が引き立つ訳です。
おもしろい話ですね。
次回はグラスのお話3 「意外と大きい鼻の存在!」というお話をしたいと思いますのでお楽しみに!
それでは、又。